HiFiGOさんからお話をいただき、1DD+8BAのハイブリッドイヤホンTRN VX PROを紹介いたします。紹介にあたり、HiFIGOさんから本機を提供いただきました。楽しい体験ができました。ありがとうございました。
評価
TRNとは
TRNは、Dongguan Zuodu Acoustics Technology Co., Ltd.という中国の会社のイヤホンブランドのようです。元々、OEMでイヤホンの製造を行なっていて、その会社のイヤホンのブランド、というもののようです。
TRN Earphones | Worldwide Shipping | TRN-AUDIO
以下、会社説明の翻訳です。
TRNブランドは、東莞卓爾音響科技有限公司に属しています。ハイファイ(High Fidelity)ヘッドセット、スポーツ用Bluetoothイヤホン、TWS Bluetoothイヤホン、および関連分野に従事するハイテク企業です。今、それは自己のブランド製品、ODMとOEMを統合しています。TRNの各製品は、それが最高の性能と耐久性を持っていることを確認するために、開発プロセスに関与してイヤホンの愛好家を持っています。
TRNイヤホンはそれぞれ異なる焦点を持っています。しかし、重低音にこだわる耳を喜ばせるために、TRNは意図的に低周波領域のこの部分の興奮を強化したのです!TRNは、このような低周波領域の興奮を強化したのです。全体的に比較的深みのあるスタイルで、ロック、ポップス、シンフォニー、大編成などの雑食系バランス型イヤホンを効率よくコントロールします。
今日のフラッグシップ製品はTRN X7です。一歩一歩熟成していく製品ですが、一番大事なのは音です。プラグインケーブル方式は目新しいものではありませんが、TRNイヤホンには、Bluetoothアップグレードケーブル、銀メッキアップグレードケーブル、バランスケーブルなどのオプションも用意されています。
外観や仕様など
外観や開封に関する説明は、多くのレビューサイトで公開されているため、本ブログでは割愛いたします。
1点、外観というか、ビルドクオリティについて指摘いたします。
鏡面仕上げのイヤホンだったのですが、開封直後で汚れが多々目立ちました。また、左側は傷を確認いたしました。
聴いてみる
前提
- DAP: Astell&Kern KANN ALPHA 中ゲイン
- ケーブル: final C106(MMCX※)
- イヤーピース: Crystalline Audio Crystal Tips
- エージング: 約50時間(5時間を10セット)
※本機のコネクタはQDCタイプの2pinでしたが、私の手持ちのケーブルは全てMMCXで、リケーブルができませんでした。いろいろ調べたのち、AliExpressで手頃な変換アダプタ(MMCX to QDC)を見つけて、購入し、今回のレビューで使用しています。
余談:本機のエージング
付属する説明書にエージング(説明書ではウォーミングアップと記載されています)方法の記載がありますが、とても手間がかかりそうで、私は諦めて我流のエージング(5時間通常音量で10セット)を行いました。
以下に説明書に記載のエージング方法を記載します。
今回のVX PROのような気持ちの良い音が鳴る製品を比較的低価格で販売できるのは、このような調整の工数を省いているからかもしれませんね。
聴いてみた印象
第一印象は、低音域の圧倒的な量感です。音色としては柔らかめの丸みのあるものです。低音域の強力な下支えがあって、伸びやかな中音域がとても映えました。特に、声については、吐息や息を吸う音などが気持ちいい塩梅で表現されていました。なお、高音域は、低音域の量感に埋もれがちですが、煌びやかな音色は表現されています。
音場は広いとはいえず、音が中心に寄っている印象でしたが、ごちゃごちゃしているわけではなく、それぞれの音の分離というか、整理はきちんとされていて、聴いていて楽しいです。
聴き込んだ曲
宇多田ヒカル / BADモード
音源: TIDAL MASTER
宇多田ヒカル / Time
音源: TIDAL MASTER
The Weeknd / Out of Time
音源: TIDAL MASTER
Nas / Wave Gods
音源: TIDAL HIFI
Silk Sonic / Leave The Door Open
音源: TIDAL MASTER
Snail Mail / Valentine
音源: TIDAL HIFI
CHVRCHES / He Said She Said
音源: TIDAL MASTER
Bedouine / The Solitude
音源: TIDAL HIFI
Carcass / Torn Arteries
音源: TIDAL HIFI
さいごに
他のレビューサイトでは高音域が煌びやかというコメントが多くみられましたが、私の第一印象は、低音域がとても支配的というか、基盤の役目をしていて、しっかりと低音が下支えしてくれるから、中音域の伸びやかさが自然に聴こえるのかなと思いました。高音域は量的に若干低音域に埋もれがちですが、音色は煌びやかで綺麗に鳴っています。
なお、上記はあくまでリケーブル後の話です。付属のケーブルでは、高音域は乾ききっていて耳に触る気配があって、あまり好みではありませんでした。
というわけで、本商品を単体で利用することはあまりおすすめいたしませんが、ケーブルによって大きく変化することが見込めるため、ケーブルのストックがある方が、音の変化を楽しむのには非常に面白いイヤホンだと思います。ちなみに、私の場合、finalのC106がベストマッチでした。音場は広くはないものの、低音域の圧倒的な量感と、伸びやかな中音域がとても好みで、この組み合わせでしばらく楽しみたいと思います。
まとめですが、リケーブルによる伸び代のあるイヤホンと思いますので、複数ケーブルをお持ちでしたら、音の聴き比べなど楽しいと思います。
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