デジタルオーディオプレイヤー FiiO M11 ProとM11の鳴らし比べ

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FiiO M11 ProとM11DAP
2019年12月18日に、FiiO JapanからM11 Proが発売されました。M11 Proは、既に発売されているM11の上位機種です。また、2020年1月24日に発売予定で、数量限定のM11 Pro Stainless Steel Editionや、本稿執筆時点では日本国内では未発売ですが、FiiOの新しいフラッグシップモデルであるM15も発表されています。
今回、M11とM11 Proそれぞれの音の傾向を比較してみました。 なお、M11 Proの使い勝手などの記事は以下に記していますので、参考にしていただければ幸いです。

手に入れた動機

日本以外では2019年9月に発売されていましたが、M11に満足しており、手に入れるつもりはありませんでした。e-イヤホンが出展しているPayPayモールで、PayPay 100億円あげちゃうキャンペーンで約20%分のポイントバックがあったことから、今がチャンスと判断し、購入しました。

スペック比較

DACとアンプに大きな違いがあります。また、同じSoC、OSのことから、操作感はM11と同じです。
仕様FiiO M11 ProFiio M11
CPUExynos 7872Exynos 7872
DACAK4497 * 2AK4493 * 2
コアコンポーネント
SoC: Samsung Exynos 7872,
DAC:AK4497EQ*2,
FPGA:A3P030,
LPF:
OPA1642*3,LMH6644*2,
Volume IC : NJW1195
Bluetooth chip:
SAMSUNG S5N5C10B01-6330
SoC: Samsung Exynos 7872,
DAC:AK4493EQ*2
FPGA:A3P030,
LPF:OPA1612*2
AMP:OPA926*2,
Bluetooth chip:
SAMSUNG S5N5C10B01-6330
WiFi2.4/5G,
WiFi transmission supported
2.4/5G,
WiFi transmission supported
Bluetooth4.24.2
BluetoothオーディオコーデックLDAC/
aptX/aptX HD/
HWA(LHDC)/SBC
LDAC/
aptX/aptX HD/
HWA(LHDC)/SBC
(Available when playing on M11 or using M11 as USB DAC)
ROMユーザー使用可能領域52GB25GB
ストレージ拡張方式Micro SDカード(スロット*1Micro SDカード(スロット*2
外径寸法70.5mm*130mm*16.5mm70.5mm*130mm*15.5mm
重量232g211g
大まかな仕様の比較。差がある点を太字にしています
参考までに、M11の紹介記事のリンクを示しますので、参考にしていただければ。

外観の比較

外観は、見た感じではあまり区別はつかないです。M11 Proは、側面に「PRO」と印字があるのと、厚みが1mm程度厚いことくらいです。手にしたときの感触や重さに違いは感じられませんでした。
表面の比較
表面。左がM11 Pro、右がM11。特に違いは見受けられません。
裏面
裏面。左がM11 Pro、右がM11。M11 ProのTHXロゴがまぶしい
FiiO M11 ProとM11
左側面。左がM11 Pro、右がM11。M11 Proは「PRO」の刻印があります。
右側面
右側面。下段がM11 Pro、上段がM11。SDカードスロットが、M11 Proでは1つになっています。
上側面
上側面。下段がM11 Pro、上段がM11。違いは特にないようです。
下側面
下側面。下段がM11 Pro、上段がM11。違いは特にないようです。

聴き比べ

前提

使用したイヤホン

M11およびM11 Proの設定

  • DSD変換モードを有効
  • ゲイン
    • 3.5mmのとき、ハイゲイン
    • 2.5mmのとき、ローゲイン
  • 可聴帯域外フィルタは、Short delay Sharp Roll-Off Filter
  • イコライザは、ロック

課題曲の音源

  • SDカードに保存した音源
    • CD音源をiTunesを利用してALACでリッピング
    • Pure Musicモードで再生
  • ストリーミングサービス
    • TIDAL(HiFi音源をダウンロードしたもの)

Sunday Service Choir / Rain

Album Title: Jesus Is Born
Release date: 2019/12/25
TIDAL HiFi音源
Sunday Service Choir – Rain (Audio)
冒頭のトランペットやベースが顕著ですが、生演奏の再現性がM11 Proは高く感じました。
M11は、音が面として表現されている感じで一体感のあるグルーブを表現しています。また、ギターの弦を指でなぞる音などが少し強調されたり、私にとってはいい感じでデフォルメしているような印象です。
対して、M11 Proでは楽器や声などの要素が空間を伴ってそれぞれ鳴っている印象で面白いです。
M11 Proは、良くも悪くも音源を厳格に再現しようとしているように思えます。このアルバムはさすがカニエという感じで非常に調和されたマスタリングですのでそれぞれの音が重なって綺麗な音楽になりますが、マスタリングが失敗していると粗が目立つような性格なのかもしれません。 ちなみに、M11 Proの3.5mmが一番気持ちよく聴けました。

いきものがかり / 気まぐれロマンティック

Album Title: 超いきものばかり 〜 てんねん記念メンバーズBESTセレクション 〜
Release Date: 2016/3/15
ALAC (44.1kHz / 16bit)
いきものがかり 『気まぐれロマンティック』Music Video (Short ver.)
M11 Proは、生楽器の再現力がすばらしく、ストリングス、トランペットがとても伸びやかに聴こえます。特に、トランペットは格別です。低音が上品になるから少し弱く感じますが、聴き疲れせず、永遠に聴いていけそうです。 M11は、低音域や中音域が特に元気な音で好みですが、反面、聴き疲れするかもしれません。 ちなみに、M11の3.5mmでの高音域のキラキラ感とボーカルを中心としたバランスがすごく気持ちいいです。M11 Proの2.5mmでのトランペットの伸びやかさもたまりません。

Perfume / シークレットシークレット

Album Title: Perfume The Best “P Cubed”
Release Date: 2019/9/18
TIDAL HiFi
[Official Music Video] Perfume 「シークレットシークレット」
M11 Proは、一音一音は綺麗に表現されているものの、音の分離が進んだせいか、M11と比べて一体感が感じられずこじんまりしてしまう。
M11は、単純に聴いていて楽しい。音のアタックが強く感じられ、メリハリがある印象です。

Marlena Shaw / Feel Like Makin’ Love

Album Title: Blue Note Trip 2: Sunset/Sunrise
Release Date: 2006/1/1
TIDAL HiFi Album Title: Hiroshi’s Kick Back Vol.2 Compiled by Hiroshi Fujiwara
Release Date: 2005/3/2
ALAC ( 44.1kHz / 16bit )
Marlena Shaw – Feel Like Makin' Love
TIDALとALACでマスタリングが同じ音源か、確認できていませんので、参考にならないかもしれません。
M11 Proで、TIDALおよびALACに共通していることは、音の分離が適切に行われている印象。すごく聴きやすい。
TIDALは、控えめだけど必要十分に下支えしているベースの上で、左右のギターとエレキピアノがふわふわと気持ちよく鳴っている。全体的な見通しも良く。
ALACは、それぞれの音が力強く立ち上がって主張する。02:10あたりの盛り上がりからその主張は強くなる。TIDALと比べて抜けはよくないのだけれども、なぜか気持ちいい。 いっぽう、M11では、TIDALおよびALACともにそれぞれの音が元気良すぎて、2:10あたりから音の洪水になり溺れそうになります。

結論

FiiO M11 Proは、M11と比較して次の特徴というか、差がありました。
  • 取り回しや使い勝手は、同じ
  • M11 Proは、SDカードスロットが1つ
  • 電池の持ちは、正確に測っていないが同じくらい(上記条件で再生し、1時間で約15%消耗した)
  • M11よりM11 Proのほうが、生楽器の再現性が高い
  • M11よりM11 Proのほうが、音場は広い
  • M11よりM11 Proのほうが、一音の解像度は高く、輪郭は濃いが耳に刺さることはない
  • M11 Proは、再生中の発熱がすごい。やけどするまでではないが、冬場はいいカイロになると思う
  • M11 Proは、良くも悪くも録音内容を素直に表現する。一音一音が構造化され、適切にマスタリングされた音楽であれば気持ちよく聴けるが、そうでない音楽の場合、バランスの悪いまま耳に入ってくる。その点、M11は懐が深いというか、いい意味で曖昧にして、それなりの音楽にしてくれる
M11 Proは、M11の代わりはできないことがわかりました。M11 Proが届いたらM11は売却しようと思っていましたが、それぞれに異なる特徴があり、いまだ手放す決断が出来ないでいます。 まずは好みの楽曲で試聴されることをお勧めいたします。また、2020年3月末まででしたら、PayPayモール(Yahoo!ショッピング)での購入がお得ですので、DAPの新規購入や買い替えを検討されている場合、条件があうようでしたら考慮に加えても良いかと思います。
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